
皮膚は人体を守っている
皮膚は3層が重なり合って出来ています、私たちが直接見ることができる「表皮」血管や毛根がある「真皮層」一番下にあるのが「皮下組織」となっています。この3層がそれぞれに役割を担い人体を守っています。
表皮の役割「バリア機能」
表皮のいちばん外側が角質層で、体内の水分蒸散を防いだり、外からの侵入物を(菌やウイルス)防ぐバリア機能の役割を担っています。
表皮の一番下にある基底層では、細胞分裂が行われ、1つの基底細胞が2つに分裂すると、そのうち1つは基底層に残り、もう1つの細胞は徐々に横長になりながら上に押し上げられ、角質層の手前で細胞核が消滅し、死んだ細胞になります。(新陳代謝=ターンオーバー)
そして角質層として重なり合い、最後はアカとなって肌の表面から剥がれ落ちます。
基底層には肌の色も決め、シミもつくる色素細胞(メラノサイト)が存在し紫外線(UVB)や摩擦など、外部から刺激を受けることでメラニンをたくさん生み出し体の中のUVカットの役割をしています。
通常は、日焼けした角質細胞はターンオーバーと共に押し上げられ、最後にはアカとなって剥がれ落ち日焼け前の健康な肌へと戻ります。しかし、紫外線などで過剰な刺激を受続けると、色素細胞は肌を守ろうとして活性化しメラニンを過剰につくり続けてしまいます。
それがシミの原因となってしまいます。

「真皮」の役割・・肌の弾力を保つ役割と免疫機能
真皮は表皮の10倍くらいの厚みがあり、コラーゲンやエラスチンといった線維組織で肌の弾力を保つ役割を担っています。
紫外線(UVA)を浴び続けると、コラーゲンは小さく切断されエラスチンは変形してしまい、肌のハリや弾力がなくなりタルミやシワの原因になってしまいます。
真皮には、炎症に関与する肥満細胞や免疫に関与する組織球が存在します。
肥満細胞とは、アレルギー反応に深く関与しアレルゲンと反応するとヒスタミンなどの化学伝達物質を放出しアレルギー反応を引き起こします。
組織球とは白血球の一種で免疫機能に関与し、異物に反応しそれらを排除し身体を守ります。
「皮下組織」の役割・・クッション機能
皮下組織は皮膚の三層構造の最も下にある組織で表皮と真皮を支えています。
皮下組織は多量の脂肪を含んだ組織で、外からの力(衝撃)を受け止め人体を守っています。
また、皮膚から吸収された化学物質も皮下組織の脂肪に蓄積されてしまうといわれています。
肌のバリア機能を守ることが、健康や老化を防ぐもっとも有効な予防法だといえます。